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夢降る夜と私小説。

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ルナフレンズがラジオでオンエア

明日、8月10日(土)、福島市コミュニティFM放送局 FMポコの開局17周年記念特番『ミューミューサプリスペシャル』でこのブログのオリジナル読み切りストーリー「ルナフレンズ」が放送されます。

素敵な朗読と素敵な音楽で、優しいラジオ小説になりました。

皆様、ぜひ、聞いてくださいね。
インターネットサイマル放送されますから、全国で聞くことができます。

放送時間:8月10日(土)
午前11時〜12時内(1時間番組)
メディア:
福島市コミュニティFM放送局 FMポコ
※サイマル放送で全国放送
(インターネットラジオ)

『FMポコ』で検索、FMポコさんのHPからお聞きください。

『チャレンジ』をテーマに楽しくお届けします。

愛の歌を歌うmiccoさんのスタジオライブもありますよ。

ラジオでお会いしましょう♪

ルナフレンズがラジオでオンエア_f0219978_2042819.jpg

# by yumefuru | 2013-08-09 19:27 | 作者より

「ルナフレンズ」によせて

「ルナフレンズ」によせて_f0219978_21562635.jpg

「ルナフレンズ」イメージイラスト、久しぶりに真剣に描きました。

イラスト描いてるときはとても楽しいです。

・・・フォトショ様々です。

私は、子供の頃から、かなり大人になるまで、

心から分かりあえるような、お友達がいなかったので、

キラキラした女の子の友情とか、

たわいない会話とかがたまらなく愛しくてしょうがないのです。

今、私を支えてくれる友達に感謝。

少しトリミング大きくしてみました。



追伸

カテゴリーがますます複雑になってきて、申し訳ありません。

たま~に、日記も書いて行きたいです。
# by yumefuru | 2013-06-28 21:45 | 作者より

ルナフレンズ

ルナフレンズ_f0219978_22413173.jpg


月は確かな円を描き、雲一つない夜の太陽となった。輝きは一層強さをまして降り注いでいる。いつもより明るい夜の道。鈍く銀色に染まる世界を私は歩いていた。

その人は、車道の縁石に座り月の光を浴びながら、空を見上げていた。

すべての生き物が、息を潜め深い静けさに包まれている。間もなく今日と明日が交差する時間だというのに彼女は警戒もせず、私に気づいていても驚く様子はない。

煙草の香がする。

誰かが言っていた。綺麗な空気の中で吸う煙草は格別だと。間違っても車に飛び込む前の最後の一服ではないだろう。

歩く度、私が持つコンビニの袋がかさかさと音をたてる。

静寂を邪魔され不快そうに眉をひそめる彼女。

「うるさくして、ごめんなさい」

歳は、22か23ぐらいだろうか。

「・・・」

「何してるの?」

「・・・」

「だって、真夜中にこんなとこで一人で」

「・・・別に。月が綺麗だったから。知ってる? スーパームーン」

「スーパームーン?」

「そう。今夜はスーパームーンなの」
そう言うと彼女はニッと笑った。

二人見上げた空は零れそうな月明かりだった。

「月光浴・・・かぁ。ねぇ、私も隣り座ってもいい?」

「・・・好きにすれば?」

私は、彼女の隣りに座った。彼女のゆるい癖っ毛の髪が、冷んやりとした風に揺れる。どれ位時間が経っただろう。何度か雲が、月の前を通り過ぎていった。話すこともなく私たちは時を共にした。

「・・・このまま狼になったりして」

私が言うと、彼女はまたニッと笑う。

「それはナイな」

「私のアパートは、この先なんだけど」

「あの、白いの?」

「うん」

「あたしは、こっち」

公園を挟んで二棟ならんだ、マンションを指差して言った。

「近いね」

「うん・・・。でも、明後日には引っ越しするんだ」

「えっ、ほんと?」

「父の転勤」

「そう・・・残念」

「はは、何で? 今さっき会ったばかりの見ず知らずの他人でしょ」

「・・・そうなんだけど」

車が、一台通り過ぎる。私が困った顔をしたのがわかったらしく、彼女は言った。

「でも、まぁ、転勤は嘘」

「えー?」

彼女は、煙草に火をつけて月を見ながら話した。

「だから、知らない人を信じちゃだめだって。ここにいたのも、月を愛でるためなんて、そんなロマンティックなもんじゃないから」

「・・・」

「来月父親が再婚するの。今日は、その相手が家に来てて。まぁ、悪い人じゃないんだけど。でも、まぁ、なんか、気まずいっていうか。で、居づらくなって、でてきちゃたの」

「そしたら、たまたまスーパームーン?」

「そう」

またニッと笑い彼女は続けて話す。

「あの家は、二人の家になるから、あたしは一人暮らし始めるんだ」

「そう」

「あ、ヨーコさんを連れて行くから、二人暮らしか」

「ヨーコさん?」

「猫」

「へぇ。それは、素敵な同居人ね。・・・って、それも嘘だったりしないよね?」

「さぁ」

彼女はふふふと笑い『あたしはリリカ』と名乗った。

「私はミナミ。吉田ミナミ」

「あぁ。そろそろ帰らなきゃ」

「うん。・・・ねぇ、リリカ。また、会えるかな? 私たち」

「どうかな」

私たちは、社交事例のように互いの連絡先を交換しあったが、それは、多分この先一度も使われることはないだろうと、私は、なんとなく感じていた。そして、スーパームーンの夜に偶然出会った私たちは、友達と呼べる確証もないまま別れを告げた。














あれから2年。真夜中に携帯がなる。

着信名にドキドキが止まらない。

「はい。吉田です」

「知ってる? 明日はスーパームーンよ」

聞き覚えのある声。

「・・・うん」

私たちが時間を超えるのは造作もないこと。

「ヨーコさんも見たいって」

「じゃあ、あの場所で3人で」
# by yumefuru | 2013-06-26 21:37 | 読み切り

皆さまへ

ブログに遊びに来てくださった皆様。ありがとうございます。。。

何年ぶりの更新?

さくらちゃんの物語、全然進んでない!!!

本当にごめんなさい。。。

サブキャラの名前も忘れてしまう状態。。。

浦島太郎さんです。

気長に待っていてくださいね。

先日の6月23日はスーパームーン。

福島は快晴。キレイな月が見えました。

ちょっと、実話を混ぜて、読み切り書いて見ました。

読んでもらえたら嬉しいな。。。
# by yumefuru | 2013-06-26 19:32 | 作者より

THE DAY(2)

電車の中で、あたしは慎司先生とざっと、曲の構成の打ち合わせをした。最終的に、『決めても絶対に変わるから』という理由で、リピート回数は決めない事になる。

『音合わせはしない、回数は決めない、そんなテキトーで大丈夫なのぉ!?』

ペーパバックを手に、時々、冗談に反応して笑うミキティは、あたしと慎司先生のやり取りを黙って聞いていた。

慎司先生は、今日のメンバーは、全員大学の同じサークルで一緒に演奏していたメンバーだという事と、見に来る人も当時のサークルの部員か、友人だと教えてくれた。

慎司先生の根拠のない『大丈夫』にたっぷりプレッシャーをかけられ電車に揺られ四十分。S市に到着した。地下鉄に乗り換え二駅。駅を出ると、落ち着いた雰囲気の街並みが続いていた。あたしは『好きなカンジ』のところだなと思う。緩やかな坂になっているメインの通りを五分ほど歩くと、目的のライブハウスがあった。そこはライブハウスと言うより、カフェと言った方がいいようなお洒落な場所だった。

慎司先生がドアを開けて、スタッフの方に挨拶をしてからミキティとあたしはお店に入った。

「小山内さん。今日はよろしくお願いします」

「はいよ。お、この娘が?」

「紹介します。うちの学校の、磯谷さくら。そして、担任の美紀先生です。こちら音響の小山内さん」

「はじめまして」
ミキティがお辞儀をしたので慌ててあたしも挨拶をした。

「シンちゃんの演奏であの曲がまた聞けるなんて本当に嬉しいよ」

「はは。・・・ありがとうございます」

「えっと、さくらちゃんだっけ? 楽しみにしてるよ」

「え、あ、はい・・・」
あたしは慎司先生を見上げた。
# by yumefuru | 2011-07-26 18:53 | 小説 STILL BLUE
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夢が届けてくれた物語。そのかけらをひろいあつめて綴ります。


by yumefuru
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