エンドレスのiPod
「さ~く~ら~。はい、グレープフルーツ」
ヘッドホンをはずすと外の音が入ってきた。
「あ、ありがと」
奈津美が手渡す紙パックのジュースを受け取る。
「その後、ランプ付いたよぉ。自販機」
「あ、ほんと? ラッキー。はは」
「何、聞いてんの? 発表会の曲?」
「ん~。ちがう。なんだか、落ち着くの。この曲・・・」
・・・液晶には『あなたのそばで』の文字。
ちゅ~っとストローで吸う。
にがっ。
* * * *
一昨日の昼休み、廊下を歩くミキティと慎司先生。
「さくらさん。期末、頑張ったわね」
すれ違う時、ミキティが話しかけてきた。
「え? そうなの? さくら」
「はうっ」っと私。
確かに、確かに、いつもよりは頑張った・・・と思う。
ニヤニヤする慎司先生。
「でも、お前、筆記は全然な。ほんと先生の授業聞いてる?」
『イタイ。イタすぎる・・・』
ミキティが少し笑う。
「あら、慎司先生。でも、さくらさん頑張ったのよね」
「・・・」
「あ、さくら。美紀先生とも相談したんだけど・・・。放課後、教官室によってもらえるかい?」
「え? ・・・わかりました」
* * * *
そして、渡されたのが、この音源と楽譜・・・。
それで、来月、ライブ・・・って、飛躍しすぎ・・・。
でも、この曲・・・。なんだか、すごく・・・好き・・・。
ヘッドホンをはずすと外の音が入ってきた。
「あ、ありがと」
奈津美が手渡す紙パックのジュースを受け取る。
「その後、ランプ付いたよぉ。自販機」
「あ、ほんと? ラッキー。はは」
「何、聞いてんの? 発表会の曲?」
「ん~。ちがう。なんだか、落ち着くの。この曲・・・」
・・・液晶には『あなたのそばで』の文字。
ちゅ~っとストローで吸う。
にがっ。
* * * *
一昨日の昼休み、廊下を歩くミキティと慎司先生。
「さくらさん。期末、頑張ったわね」
すれ違う時、ミキティが話しかけてきた。
「え? そうなの? さくら」
「はうっ」っと私。
確かに、確かに、いつもよりは頑張った・・・と思う。
ニヤニヤする慎司先生。
「でも、お前、筆記は全然な。ほんと先生の授業聞いてる?」
『イタイ。イタすぎる・・・』
ミキティが少し笑う。
「あら、慎司先生。でも、さくらさん頑張ったのよね」
「・・・」
「あ、さくら。美紀先生とも相談したんだけど・・・。放課後、教官室によってもらえるかい?」
「え? ・・・わかりました」
* * * *
そして、渡されたのが、この音源と楽譜・・・。
それで、来月、ライブ・・・って、飛躍しすぎ・・・。
でも、この曲・・・。なんだか、すごく・・・好き・・・。
by yumefuru
| 2011-01-25 15:33
| 小説 STILL BLUE